結局は生涯のつき合いになったのであるリード。
考えてみれば60何年前初めて楽器を手にした時リードの存在すら知らなかったし、教えてくれる人も囲りに居なかったという笑い話のようなスタート。以来実に60年のリードとのつき合い。
本当に満足する状態のリードに出会えたのは何回位かな?とも思う程ピッタリくるのは少ない。たまにあったと思いきやステージでなど人前で吹く段になると簡単に裏切ってしまうし、快調に鳴ってると一見熱演してるととんでもない時に腰砕けになってしまったりとつき合いの難しい性悪女のようなもの。思いを裏切ったり、いい顔してる(材質の表ヅラ)と思ってもウンもスンも言わない性悪女だったり、随分長い間困って来たものである。
色の黒い奴白い奴どっちがいいかも結局未だに何も分かってはいない。いわゆるよく中身の分かんないヤツなのである。実際にマウスピースにつけて吹いてみなきゃ分からないのである。その代わりピタッと来た時の快感はまた得も言えない。