リードという奴、今迄60年のクラリネット生活の中で今度体験したのはまさに初めてである。
昨年12月15日横浜港南でのコンサートは2日位かけてリード選びをしたあと、これはイケると判断したものを持って開演に臨んだ、が然しである。第一部の約小1時間の間に彼奴(リード)のコンディションが急激に変化し始めて、音程・音色のコントロールがどんどん崩れ始め、脂汗と冷や汗が両方出て来る気分を味わうなんざぁ稀にしか体験出来ない事をやってしまった。
音色はとも角として、音程がコントロール出来ないという事は楽隊として大変に情けないことでもう少しで大恥をかくところであった。稀にしかない事であるが休憩時間にリードを取り替えて立ち直る事が出来たが、本人としては後遺症の残るコンサートであった。
その為か第二部の最初の頃は頭がイカレてたせいか指の間違い迄連発する始末。褌をしめ直さなくてはと思う事深刻であった。